いまの結婚式はこう変わっている
ここ数年、結婚式の形は大きく動いています。リクルートブライダル総研の調査を見ても、盛大な披露宴を開くカップルは減り続け、代わりに少人数婚やフォトウェディングを選ぶ人が増えているのが現状です。特に家族や親しい友人だけを招く2〜30名規模の結婚式は、いまや新しい定番と呼んでよいでしょう。
理由は単純ではありません。SNSの普及で「華やかさ」より「心の近さ」を重視する価値観が広がったこと、コロナ禍を経て大勢を集めることへの意識が変わったこと、そして費用を抑えた分だけ料理や写真といったこだわりたい部分に投資できるという現実的なメリットが重なった結果です。
一方で、伝統的な形を望む声も根強くあります。神社で白無垢を身にまとう神前式は、両家の結びつきを大切にする家庭にいまも選ばれています。チャペルでの教会式は挙式そのものの荘厳さが魅力で、信仰に関係なく白いドレス姿を夢見る花嫁からの支持は依然として厚いのです。
形式ごとの特徴を整理する
結婚式の形式選びで迷ったとき、まず押さえたいのがそれぞれの特徴です。下表にまとめました。
| 形式 | 主な会場 | 挙式の雰囲気 | 費用の目安 | 向いている人 | 注意点 |
|---|
| 神前式 | 神社 | 厳かで伝統的、両家の結びつきを重視 | 挙式のみなら比較的手頃な場合が多い | 伝統を重んじる家庭、両親を喜ばせたい人 | 進行の決まりが多く自由度が低い |
| 教会式 | チャペル・教会 | 荘厳で神聖、白ドレスが映える | 挙式料+衣裳で数十万円規模 | 白無垢よりドレスが好きな人、写真を重視 | 信仰がなくてもOKだが形式が固定 |
| 人前式 | 式場・レストランなど | アットホームで自由、オリジナル演出が可能 | 形式により幅広い | 自分たちらしさを出したい人 | 式の進行を自分で考える必要がある |
| フォトウェディング | スタジオ・ロケーション | 式を行わず写真だけ残す | 数万円台から選べる手頃なものも | 式は挙げないが記念を残したい人 | 参列者がいないため家族の理解が必要 |
ゼクシィ結婚トレンド調査2024によれば、挙式・披露宴・パーティにかかる平均費用は全国推計で343万9000円。この数字に衣装、料理、飲み物が含まれています。一方、挙式のみに絞れば、シンプルな教会式で衣装やブーケを含めて数十万円程度で収めることも可能です。ゲストを招くかどうかで、費用の差は大きく開くのです。
自分たちに合ったスタイルの見つけ方
1. 最初に「何を大切にしたいか」を決める
式場見学を始める前に、二人で優先順位を話し合ってください。両親に感謝を伝える時間をたっぷり取りたいのか、友人と盛大に祝いたいのか、それとも写真という形で思い出を残したいのか。ここが決まらないまま見学を始めると、あれもこれもと迷いが深まるだけです。
実際に挙式のみの結婚式を選んだカップルの例では、衣装と写真に予算を集中させ、その分ゲストには後日お礼の品を贈るという形を取ったケースがあります。式の形はひとつではありません。大切なのは二人が納得できることです。
2. 費用の内訳を把握してから見積もりを取る
見積もりの段階で注意したいのは、基本プランに含まれる項目とオプション料金の区別です。衣裳、美容、写真、装花、ペーパーアイテムはそれぞれ別途かかるのが一般的。最初の見積もり金額だけを見て予算を組むと、後から想定外の出費に驚くことになります。
会場側に「含まれるもの」と「別料金のもの」を明確に確認し、総額を書き出してみましょう。特に衣裳はウエディングドレス、色打ち掛け、白無垢、タキシードと種類によって価格差が大きく、こだわる部分と妥協できる部分をあらかじめ決めておくことが予算管理の鍵になります。
3. 実施日と時期も予算に影響する
大安や友引などのお日柄、土日祝と平日では、同じ会場でも料金が変わることがあります。日程に柔軟性を持たせられるなら、平日やお日柄の希望を優先しないことで、費用を抑えながらグレードの高いプランを選ぶことも可能です。
地域の資源を活かす
会場選びは費用だけでなく、地域の特色も大きな判断材料になります。沖縄なら海を望むチャペルでの挙式、京都なら歴史ある庭園を背景にした神前式というように、土地ならではの魅力を活かす選択肢があります。
また、最近はフォトウェディングと会食を組み合わせるスタイルが新しい定番になっています。式は行わず、写真撮影の後に家族だけで食事会を開くという形です。準備の負担が軽く、写真のクオリティにもこだわれるため、仕事が忙しいカップルや遠方に家族がいるカップルから支持を集めています。
二人らしさを形にするために
結婚式に正解はありません。大切なのは、世間の流行や周囲の目ではなく、二人が本当に望む形を見つけることです。少人数婚だから地味、フォトウェディングだから簡素、といった考え方にとらわれる必要はありません。
まずは二人で話し合い、優先順位を決め、そこから見学や見積もりを始めるのがおすすめです。ブライダルフェアでは試食や衣裳の試着ができるため、実際に足を運んで雰囲気を確かめてください。式場探しの専門サイトやカウンターを活用すれば、地域ごとの情報も効率よく集められます。
人生で最も大切な一日を、自分たちらしい形で迎えられますように。最初の一歩として、二人の理想を紙に書き出してみることから始めてみてはいかがでしょうか。